お小遣いサイトを気にする男性が増加?
マルチメディアセンター・ビルディング、インテリジェント・シティセンターの建設で、情報都市・東京のコアをつくるのである。
グローバル化、ボーダレス化の進展で、国際的な金融情報には時差という概念がなくなっていく。
情報は昼夜を問わず、二四時間絶え間なく世界をかけめぐる。
金融ビックバンが進むなか、すでに、東京には欧米の金融機関が次々と入ってきている。
国際金融センターを臨海副都心のなかにつくることが、日本経済にとってきわめて重要なことになるのは間違いない光ファイバーで全国がネットワーク化されれば、福祉の充実にもつながる。
その好例を紹介しよう。
学校、役場などの公共施設を中心に、村内の全家庭をISDN回線で接続、テレビ電話も利用可能な情報環境をもつ福島県葛尾村は、未来を先取りした村といえる。
村内全体(といっても四七三世帯という小規模な村だが)に行政サービス、ショッピング、レジャーなど、多彩な情報が提供されている。
そのなかでも、とくに注目したいのは医療・福祉の分野である(図表8・3参照)。
病院・診療所と家庭を結んで「往診」を行う遠隔医療・在宅健康管理システムは、自宅にいながらにして診療が受けられるものだ。
患者宅に血圧計をはじめとした測定装置やテレビ電話を設置し、診療所・病院と電話回線で接続する。
医師は、送られてくるデータを見ながら、テレビ電話を通じて問診・診療するのである。
高齢化社会を迎え、ぜひノウハウを蓄積しておきたい技術だ。
葛尾村の場合、現在は電話回線だが、これが光ファイバーになれば情報処理能力は格段に増え、利用環境ははるかに向上するだろう。
大都市においても交通僻地は存在する。
したがって、在宅医療・遠隔医療は過疎地ばかりを対象としたものと考える必要はない。
また、東京にある最先端の医療施設と全国を光ファイバーで結べば、利用環境は限りなく広がる。
在日外国人が、英語その他の外国語で診療を受けることも可能だし、海外在住の日本人が、レントゲン写真や超音波写真を送ってきても、日本語で対応できるようになる。
こうした意味では、在外邦人に対するメディカル・サポートという役割も果たすことになろう。
ネットワークが変える福祉の大事な課題である高齢者介護光ファイバーの整備は、医療の問題だけでなく、についても大きな力を発揮する。
たとえば、ホームヘルパーがひとり暮らしのお年寄りに「最近どうですか」と、ネットワークを通じて声をかける回数が増えれば、万一の場合の早期対応も可能になる。
ひとり住まいの高齢者がボイスメッセージを出すと、ただちに介護士が飛んできてくれるようなシステムが実現すれば、ひとり住まいの不安も軽減するだろう。
東京では、今後、高齢者の数が急速に増えていく。
そうした状況で、すべてのお年寄りを介護施設に収容するのは、残念ながらほとんど不可能に近い。
平成二一年度には高齢者介護保険ができる。
だが東京都民の場合、保険料はとられでもサービスは受けられないという、いわゆる「保険あって介護なし」「負担あってサービスなし」という不公平な事態さえ生じかねない。
そうしたなかで、高齢者サポート・マルチメディアシステムをつくっていくことは、ぜひとも必要だ。
また、テレビ電話やインターネットを「社会への窓」として利用すれば、自宅にいながらにして学習機会が得られ、高齢者の生きがい対策にもなるだろう。
さらに、ネットワークによるマルチメディアシステムの構築は、子どもをもった女性が安心して働くためにも役立つだろう。
保育施設の重要性を指摘した施設があればすべてが解決するわけではない。
核家族化の定着で、最近の東京では三世代同居という家族構成はすっかり減ってしまった。
若い親たちはお年寄りから子育ての手ほどきを受けられない。
また、子育てと仕事の板挟みでノイローゼになる例もあるという。
こうした現状を解決するひとつの方策として、若いお母さんたちが気軽に相談できる子育て支援のマルチメディアシステムを構築するのである。
福祉の充実という面は、少子化対策としても意義のあるものとなるはずだ。
学校教育の現場にも「情報化の波」は押し寄せてきている。
マルチメディアを利用して新しい教育のあり方を探るとともに、子どもたちに情報化社会で生きていくための基礎を会得させることが必要になっている。
いまの子どもたちは機械への順応が早い。
父親が職場でパソコンの扱いに苦労するのを尻目に、ブラインドタッチでワープロを打ち、インターネットで必要な情報を検索しているような子どもさえいる。
コンピュータ・エイジといわれるニ一世紀に、国際競争力をもった人材を育成するには、小学校からの英語教育とコンピュータ教育がますます重要になる。
学校のコンピュータは、小学校で二人に一台、中学校以上では一人に一台を目標に整備が進んでいる。
平成一五年までには、すべての学校がインターネットに接続される予定だ。
可能なかぎり計画を前倒しにし、早急に一人一台使えるような体制を実現すべきである。
ただし、子どもたちに与えたくない過度のセックスや暴力の情報がネット上に存在することも事実だ。
情報化社会とは、いわば情報たれ流しの社会でもある。
情報の量と質をコントロールできる大人はまだしも、未熟な子どもたちをそうした有害情報から守ることも今後の課題だろう。
東京には多くのモノと情報が集まる。
その結果として交通渋滞が生じ、cozやNOXの排出量が増える。
こうした道路交通による環境被害を除去するため、第2章でもふれたように、その一環として一九九六年四月から、VIES(道路交通情報通信システム)サービスが首都圏ではじまった。
このシステムによって、渋滞や交通規制などの情報を走行中の自動車がリアルタイムで得られるようになる。
首都高速道路でVICSが二O%普及すれば、渋滞は約一O%減少し、年間約三OO億円の経済損失が削減されるとの試算もあるのだ。
また、AHS(走行支援道路システム)という、運転者への危険警告等の情報提供を行うシステムもある。
すでに名阪国道(奈良市)に設置されており、導入した地点での事故件数が約七割も減少したそうだ。
いる。
一石で二鳥も三鳥も期待される道路のインテリジェント化の拡充を早急にはかり、安全で渋滞のない東京を実現していくべきだろう。
高度情報化社会は、われわれの予測を超えて進展している。
まさに「秒進分歩」「ドッグイヤー」の時代である。
本章でこれまでに述べたほかにも、メディアのデジタル化、「テレワーク」による通勤地獄からの解放など、高度情報化社会をわれわれの生活に役立てていくべき課題は多い。
それらは、都市住民のライフスタイルを大きく変えていく可能性をもっている。
こうしたことを考えると、東京の新情報都心である臨海副都心開発の停滞は、われわれに大きな宿題を残す結果となったいまならまだ取り返しはつく。
ここでなお停滞を続けているようでは、日本は確実にマレーシアやシンガポールなどASEAN諸国にも後れをとることになってしまう。
一二世紀は、モノの移動と情報の移動に強い国が繁栄する。
首都・東京がハブ空港をもち、インテリジェント・シティとして国際情報の中核都市にならなければ、日本は衰退の坂をさらに下ることとなろう。
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